飲み会の企画に学ぶ戦略コミュニケーションの要=○○力(コミュニケーション百景 第13回)

戦略コミュニケーションの要となるのは想像力である。

戦略コミュニケーションの視点から考える想像力には二種類ある。

想定したことを実現するために想像する。これ平時の想像力。

一週間後に会社の飲み会をやること想定、そこで何が起こるかイメージする。

場所は六本木、洒落たバーカウンターがある、飲みものはワイン、飲み放題、食べ物は洋風で軽く、立食で行く、などなどイメージ化。

このイメージされた事を実現するにはどうする。

そこから逆算、今からどの様な道筋で行くか、どの様な課題あるか、誰に相談するか、協力してもらうか、参加してもらうかなどなどを想像する。

逆に想定外の事が起こってしまった時に想像する。これ有事の想像力。

飲み会始まる直前に、仕事の関係で半分以上が参加できず。

これから何をしなければならないのかイメージする。

やるかやらないのか、準備された食事どうする、参加費激減支払いどうする、参加している人々への対応は、別の会に衣替えするのかなどなどイメージ化。

このイメージされた問題をこれからどの様な道筋で解決するのか、どの様な問題あるか、誰に相談するか、協力してもらうか、参加してもらうかなどなどを想像する。

有事の想像力が難しいのは、将来を想定して、逆算できない事。

まず、何を想定しなければならないかから始まる。

ここが難しい。将来仮説を類推せざるを得ない。

*「コミュニケーション百景」。このシリーズのモットーは“コミュニケーションを24時間考える”です。寝ても覚めてもコミュニケーションを考えることを信条にしています。コミュニケーションでいろいろと思いつくことを書き綴っていきたいと思っています。

~~~~~~~~~~~~~~~筆者経歴~~~~~~~~~~~~~~~~~

田中 慎一
フライシュマン・ヒラード・ジャパン 代表取締役社長

1978年、本田技研工業入社。
83年よりワシントンDCに駐在、米国における政府議会対策、マスコミ対策を担当。1994年~97年にかけ、セガ・エンタープライズの海外事業展開を担当。1997年にフライシュマン・ヒラードに参画し日本オフィスを立ち上げ、代表取締役に就任。日本の戦略コミュニケーション・コンサルタントの第一人者。近著に「オバマ戦略のカラクリ」「破壊者の流儀 不確かな社会を生き抜く”したたかさ”を学ぶ 」(共にアスキー新書)がある。

☆twitterアカウント:@ShinTanaka