私達の求める人材とは

田中 愼一
フライシュマン・ヒラード・ジャパン株式会社 代表取締役社長

「コミュニケーションのパワーで日本を変える」
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これがフライシュマン・ヒラード・ジャパンのMissionです。このMissionをいっしょに実現する仲間を求めています。

なぜ今、戦略コミュニケーション・コンサルテイングなのか

21世紀は変化がどんどん加速してきます。その中で変化のスピードに人の意識がどうやってついていくかが大きな課題になります。人の意識ほど硬直的なものはないと、私が尊敬する本田宗一郎さんは述べています。

「50万トン級の大型タンカーが、曲がろうとして舵を切っても、曲がるまでに4~5km進んでしまう。人間の思い込みや構造は、もっとイナーシア(inertia:慣性)が大きい。1回ぐらい舵を切っても、方向なんか変わらない。くどいほど、言って、言って、時間をかけないと、変わらない。」
本田宗一郎

本田宗一郎さんの時代と違い、21世紀に生きる我々にとっては人の意識を変えるのに「時間をかける」と言った余裕はありません。刻一刻と変化の波が押し寄せる事態の中で、どれだけ早く自分の意識を変えられるか、他の人々の意識を変えられるかが勝負です。人の意識を変えるのに最も優れた方法がコミュニケーションの力を活用することです。これからはコミュニケーションの力というものがより意識されてきます。その力をどう人の意識変革に役立てていくかがコンサルテイングの分野として大きな可能性を持っています。時代の変化に合わせて人の意識を変えていく仕事が21世紀において最も伸びる分野であると確信しています。戦略コミュニケーション・コンサルテイングという世界が今、急速に広がってきています。

フライシュマン・ヒラードの求める人材哲学は「梁山泊(りょうざんぱく)」モデル

「水滸伝」という中国の古典小説があります。中国の4大奇書のひとつとされています。日本では吉川英治の「新・水滸伝」、横山光輝の漫画「水滸伝」、北方謙三の「水滸伝」などでお馴染みです。物語の内容はまず36人の異才をもつアウトロー的な英雄、豪傑が梁山泊という自然の要塞に集まって、国にはびこっている悪徳官吏をこらしめるため、立ち上がる物語です。さしずめ現代風に言うならばハリウッド映画で大ヒットした“オーシャンズ・イレブン”ならぬ“オーシャンズ・36”といったところです。最終的には108人の英雄、豪傑が集うこととなりますが、その後、「優れた人物たちが集まる場所」の例えとして「梁山泊」という表現が使われるようになります。

梁山泊に集結した英雄、豪傑には共通する3つの特徴があります。

  1. 「志」がある。
  2. 半端者と呼ばれるほど「一芸」に秀でている。
  3. 時の常識に囚われない「アウトロー的な発想」を持っている。

フライシュマン・ヒラード・ジャパンに集ってほしい人材のイメージは、実はこの「梁山泊」に近いものがあります。余談ですが、フライシュマン・ヒラード・ジャパンは以前、築地に拠点を構えていましたが、実は築地には「築地梁山泊」というものが存在しました。明治維新の時に、早稲田大学の創立者で、内閣総理大臣になった大隈重信の私邸が当時築地にあったそうです。その私邸には井上馨、伊藤博文などの当時の若手新鋭官僚が常時集い、日本の将来を大いに語り合ったそうです。そこから「築地梁山泊」なる言葉が生まれたとのことです。
この「築地梁山泊」に肖って、フライシュマン・ヒラード・ジャパンが求める人材とは、まずは「志」がある人です。人それぞれ志はあるかと思いますが、「コミュニケーションのパワーで日本を変える」という考えに強く共感してくれる志をもった人を求めます。次は「一芸」です。人それぞれ多様な経歴、経験、スキル、知識を持っています。その中から「これは一番だ!」と言えるものを持った人で、それをべースに新たなコミュニケーションサービスを創造できる人を求めます。最後にその時々の常識や支配的な考え方に囚われない「アウトロー的な発想」です。アウトロー的な発想とは自らの視点を流動化できることです。あらゆる視点から物事を視る柔軟性をもつことです。言い方を換えると「目に見えないものを視る」力をもつことです。「見えないものを視る」とは他の人が持っていない視点をもつことです。これが新たなコミュニケーションサービスを生み出す源泉です。視点の流動化ができる人を求めます。

「Entrepreneurship Is a Way of Life(起業家精神こそ命)」

これはフライシュマン・ヒラードがグローバルに掲げる10フィロソフイーのひとつです。これがフライシュマン・ヒラードをこの20年で世界最大のPR Consulting Firmに成長させた精神的な支柱です。僕自身がフライシュマン・ヒラードを初めて知ったのが1983年のことです。当時ホンダの社員としてアメリカのワシントンD.C.でPublic Relations部門の立上げの仕事に従事していました。その際にPR コンサルテイングとして採用したのがフライシュマン・ヒラードです。当時のフライシュマン・ヒラードはセントルイス本社の他にキャンザスシテイー、ニューヨークの3つの拠点をもつ70名ほどの会社でした。 ところが、その後どんどん規模を拡大、25年ほどで世界最大の規模までになりました。「その秘密は?」とよく尋ねられますが、ひとつの大きな理由は、やはり旺盛な起業家精神を醸成する企業カルチャーではないかと思います。先ほどの「一芸に秀でる」ということと関係してきますが、他に阿らない革新性、既成概念にとらわれない柔軟性、具体的なサービスまで落とし込む具現性など個人のもつ起業家的資質を大いに伸ばす企業カルチャーです。この企業カルチャーがフライシュマン・ヒラードの成長をとめることなく、絶えず次へのステージへと飛躍させてきました。そこには成長の源泉は「Best People」であるという61年間培ってきた組織としての強い原体験があります。

「得手に帆あげて」が仕事のあり方を規定する

フライシュマン・ヒラード・ジャパンは1997年日本で創業以来、様々な相手の意識を変える仕事に携わってきました。我々のクライアントが新たな戦略を遂行しようとするときに誰の意識が壁として立ちはだかるのか、顧客か、社員か、株主か、有権者か、行政当局か、競争相手か、政治家か。それぞれの相手に対してコミュニケーションという力を体系的に駆使することによって、相手からの理解、支持、協力を取り付けることをやってきました。その結果、それらの活動を通じて、多くの新しいコミュニケーション・サービスの分野を確立することができました。それはこの10年間、多くの仲間たちが多様な経歴、経験、スキル、知識をフライシュマン・ヒラード・ジャパンに持ち込み、それらをベースに、既成概念に囚われず、コミュニケーションという土俵の中で創意工夫を継続的にやってきたことの賜物だと思います。「得手に帆あげて」という言葉があります。これも僕が尊敬する本田宗一郎さんの言葉です。「これだけは誰にも負けない」というものを自らしっかりとその手で掴めというメッセージだと思います。ホンダに入社、社会人として第一歩を踏み出して以来、今日に至るまで、この言葉が僕の仕事のあり方を規定しています。ホンダ、セガ、フライシュマン・ヒラードといろいろな仕事に携わってきましたが、「これだけは誰にも負けない」という仕事をするよう心掛けてきました。実際のところ、「コミュニケーションの土俵では誰にも負けない」という自負が1997年にフライシュマン・ヒラード・ジャパンを創設する最も大きな動機でした。この「得手に帆あげて」について本田宗一郎さんの実際に語ったことをここに紹介します。

「人生は『得手に帆あげて』生きるのが最上だと信じている。だから今でも機会があると、若い人に得意な分野で働けといっている。会社の上役は、下の連中が何が得意であるかを見極めて、人の配置を考えるのが経営上手というものだ。社員の方も『能ある鷹は爪をかくさず』で、自分の得手なものを上役に申告することだ。自分が楽しみながら働くためには当然のことだと思う。そのためには一刻も早く自分の得手なものを発見しなくてはいけない。」
本田宗一郎

企業活動におけるコミュニケーションの重要性がますます高まるなかで、弊社グループの業務領域は急速に拡大しつつあります。それに伴い弊社では随時、優秀な人材を求めています。
現在のスタッフは広報、PR、人事、マーケティング、営業、経営企画、中央省庁などのさまざまな領域で、コンサルティングや現場実務での豊かな経験をもったメンバーですが、これからも多様な専門や国籍をバックに、経験・知識・意欲が豊富な人材を求めていきます。最適なコミュニケーション戦略と実践をお手伝いするには各分野に精通した幅広い人材の連携が必要と考えているからです。
バイリンガルの方はもとより国籍、英語力を問わず、企業の中枢で活躍し身に付けた知的資産を新たなフィールドで活かし、日本を変えたい、組織と人の活力を向上させたいという方のご応募をお待ちしています。